Home Sitemap English
header
HOME

ナイトライド・ストーリー

Chapter 150

コロナウイルスの感染が、株価の下落と円高を招くとは想像もしなかったが、あらゆる意味に於いて、中国の影響力は桁外れということらしい。 春節特需を当て込んでいた観光地も大きな打撃を被ることになった。 東京オリンピックイヤー年明けから波乱の展開となった。

一見、クレージーな発言で実は意外と真っ当な所に落とし込むトランプ流に慣れて来たので、当初のような拒否反応はなくなったが、米国経済独り勝ちを見る限り、作戦は成功している。 中国の一見、資本主義、実は官製主義という特殊な相手と戦うには、真っ当にやっても勝てない。 安い労働力で、衣服、アクセサリーといった2次産業で中国製品が世界を席巻するところまでは良としても、最先端分野の、情報通信や半導体となれば話は変わる。 いくら技術が進歩し、優秀な研究者、エンジニアが増え、量産規模が大きいとしても、先進国から製造設備を購入し、高純度の原材料を輸入して製造する製品が、価格的に2割、3割どころか5割もの優位性が出るとは考え難い。 これは、減価償却費どころか、原材料費でさえ、製造原価に反映されていない可能性が高く、いわゆるダンピングに当たる。 今や、太陽電池パネル、LED、半導体、LCDパネル、そして、有機ELディスプレーに至るまで、中国に主導権を奪われた。 中国内で、競争原理が働くなら、100歩譲って良とするが、LEDに関して言えば、世界トップの中国三安LEDの工場稼働率は15%しかない。 これは、資本主義の常識では倒産レベルにある。 このようなパワフルゾンビが、オリンピック代表として堂々と参加し、金メダルを獲得するとなれば、ロシアのドーピングが随分可愛らしく見える。 今は、まだ先進国の製造装置や高純度材料を買っているが、近いうちに、これらも自ら賄うようになる。 一帯一路で、フィリピン、ベトナム等、発展途上国は、中国からの援助(借金)で、経済発展を目指しており、国境こそ存在するが、実質的には、中国による世界支配が進みつつある。 既に、日本、韓国、そして欧州でも、製造から撤退する動きが本格化し、近い将来、先進国は、中国人相手の観光産業以外は、ボロボロになる。

13日、米国カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は、中国のファンドから大きな投資を受けた米国RayVio社が、弊社深紫外線UV-LEDの製造に関する重要特許を侵害したと認める判決を下した。 また、昨年、12月、米国特許庁は、被告が申し立てたIPR(特許無効審判)に於いて、弊社の特許の有効性を認める最終決定を下した。

この戦いは、資本主義に於ける、極めて真っ当な対抗手段だが、焼け石に水と言える。 日本、韓国、欧州の資本主義陣営は、中国のパワフルゾンビの脅威に対抗するために、もっと結束する必要がある。 日本の政治家も、内弁慶をやめ、各国の政治家と力を合わせて対抗することを考えるべきだ。 正論が通用しないのだから仕方ない。 パワフルゾンビに、手段は選べない。 コロナウイルス同様、手遅れにならないことを祈る。

令和02年01月28日

和製トランプ待望

<< PREV | INDEX | NEXT >>

TOP


All Rights Reserved, Copyright© NITRIDE SEMICONDUCTORS .Co.,Ltd.