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ナイトライド・ストーリー

Chapter 201

2019年12月、武漢から広まったコロナ禍が治まって、4年振りに穏やかな年末を迎えられそうだ。特に、医療従事者の皆様には、ゆっくり過ごして欲しい。弊社の空気清浄器を始めとするLEDPUREシリーズは、禍中程の売れ行きはないが、未だに、確実な売れ行きを示している。理由としては、医療施設での採用が多いので、予防的に備えておきたいというリピート需要による。とはいえ、中国の北京、遼寧省で小児を中心にインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、ライノウイルス、RSウイルス、アデノウイルスの呼吸器感染症が増加していることから、国立感染研究所は注意を呼び掛けている(11月24日時点)。これから冬にかけて、気温が下がるので、海外観光客からの感染も心配される。また、忘年会シーズンが本番を迎えるので、接触機会が増えることで、爆発的に感染が広がる可能性もある。コロナ禍後半に、弊社が開発した、殺菌照明は、プロモーション機会がなかったこともあり、あまり認知されていないが、感染予防効果に関しては、空気清浄器にはない優れた特徴を備えている。波長275nmの深紫外線LEDによるウイルス不活化効果が、従来の水銀ランプの254nmの殺菌線や、人体に優しいとされるエキシマランプの222nmより高いことは、既にご紹介したが(照明学会誌Vol.107 2023)、この製品の優れたところは、安全性と言える。深紫外線LEDは、水銀ランプと異なり、オンオフが瞬時に行えるので、人感センサーとの相性がいい。しかも、タイマー設定で、点灯時間を変えられるので、使用環境に合わせて、条件を変更できる。人には照射しないことが前提で設計されているので、医療機関や飲食店の天井等に設置しておけば、来客中は消灯、不在時、若しくは、夜間に点灯する。ウイルスへの照射が前提だが、飲食店であれば、O157、大腸菌といった、衛生上のトラブル、食中毒に対する予防効果も期待できる。また、トイレに設置すれば、ノロウイルスへの対策にもなる。また、空港や、港湾といった、海外の玄関口に、殺菌照明を、国が積極的に設置する支援をするようになれば、効果は兎も角、世界各国に率先して、日本初の先進的感染予防対策をアピールすることもできる。こういう優れた製品があることを、国にアピールできづにいるのは、一重に私の不徳の致す所と言えるが、政治家とのお付き合いが難しいことは、このところマスコミを賑わしている政治献金問題を見ればわかる。政治と金の問題が、頻繁に取り上げられるのは、単に政治家の品性の問題ということではなく、制度的に、わかり難い事情が大きい。前章で、日本の遅れた制度を指摘したが、政治献金制度も、その最たるものだろう。米国のように、政治家が、ある特定の企業若しくは業界の代表であるかのように、堂々と支援を受け、業界に有利に働きかけることが日本はできない。しかし、パーティ券を購入することは、ボランティア的発想であるとは考え難く、見返りを期待していることは明らかである。日本人が海外から分かり難いとされる理由に、本音と建前があるが、社会システム、制度にまで、本音と建前があることが、日本の国際化を遅らせている。実りのない国会討論をする暇に、殺菌照明の設置法案でも通せば、政治の人気も回復するかもしれない。

波長275nm深紫外線LED殺菌照明の点灯の様子

令和5年12月5日

コロナ禍終息後の年末を迎えるにあたり

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