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ナイトライド・ストーリー

Chapter 104

年明けからマーケットは波乱含みだが、売却しなければ損は表面化しないので売らなければいい。暴落する度に思うのだが、「失われたお金は一体どこへ行ったのか?考えると夜も眠れなくなっちゃう」(昔流行ったギャグ)株価は人の感情の振れに左右されるので感情のないバルカン星(SF映画スタートレック)の株価は安定しているかもしれない。

冗談はさておき先進国が狂気とも言えるサブプライムローンでリーマンショック以降膨大な不良債権を抱え込み、その状況を凌ごうと金融緩和したお金が新興国に流れ、極端な公共インフラ投資、資源開発、民間設備投資の結果、資源を始めとするあらゆるモノが供給過剰に陥った。リーマンショック以降、業績の良かった企業は、資源、製造設備、建設関連銘柄etc.

今や新興国で生産する製品は、旧式で低品質というのは過去の話。確かに自動車等、目の肥えた消費者から見れば、デザイン、環境性能、安全性という点では、まだまだ先進国に一日の長があるが基本的な性能では大差ない。LEDに関しても部分的には先進国を超えたと前章で触れた。

お金は高利回りを求めて移動するので、成長著しい新興国に流れ込むのは必然。結果、新興国が先進国並みの最新設備を備え技術的にキャッチアップした。今、先進国も新興国も同時に不振なのは、既存の小さなパイを奪い合う過当競争に陥っているから。

しかし、この先進国対新興国の勝負、勝敗は五分五分と見ている。なぜなら初めて不況に遭遇した新興国側はこの不況を生き延びる知恵を持ち合わせていない。技術、ノウハウをお金でいとも簡単に手に入れた新興国は、ビジネスに最も重要な忍耐という言葉を知らない。儲からないという理由であっさり戦線を離脱する可能性もある。

さて、議論が沸騰するマイナス金利だが、私は金融機関が中央銀行にお金を預けるだけで金利(利益)を生む従来の仕組みの方が市場原理に反しているとさえ感じる。この特権をなくし運用益を稼ぐ努力をする方が健全ではないか。私がこの会社を創業した頃、ベンチャーキャピタルから投資を受け、大きな資本金があったにも関わらず金融機関からは1円の融資も受けられなかった。こういう日本の非常識が改善されなければグローバルな競争には勝てない。

いずれにせよアベノミクスによる異次元緩和で株式市場が活性化し、期待の経済効果を上げたことは評価すべきだろう。但し、資産運用で恩恵を受けた富裕層とそうでない層で格差が広がったことも事実であり改善する必要がある。

金融制度もそうだが、冷静に見ると今までは当然としていたことが、意外と非常識だったりする。紫外線の業界で言えば、2014年に「水銀に関する水俣条約」で水銀全廃の世界的合意形成に至ったにもかかわらず、旧態依然とした業界の猛反発で水銀を含む紫外線ランプの生産が従来通り認められている。こういう二面性を改めることで新産業が生まれ新興国に対してアドバンテージを生む可能性がある。

既成の概念を打ち破る勇気が必要だ。

平成28年02月19日

年明けの株式市場に思うこと

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